11月に毎週1回、こども発達支援事業所むぎいろ様にて重度心身障がい児のお子さまたちに色彩知育®プログラムをご提供しました。
その4回を通して、プログラムに一緒に参加してくださったスタッフの皆様から色彩知育®に対するお声を頂いたのでご紹介いたします。
かしこちゃん
色彩知育®プログラムを体験してどんなことを感じましたか?
- 色を意識することで活動においても声掛けにおいても、こどもと関わる中で世界が広がるんだなぁと感じた。生活の中には常に色があるため、色を出発点にいろいろなことに繋げられると思った。
- じっくり色をみて、同じや違いを考え、言葉で表現できたことが面白かったです。身近なところにどんな色が使われているのか、体を動かし、自分で探し、観察することで、色への意識や親しみが高まりました。
- 普段の何気ない景色の中にも色がたくさんあるので、色に注目するだけでもこどもとのコミュニケーションが増えるんだなと思った。赤の仲間だけでもいろいろな種類があるけど、微妙に違う色もしっかり理解してカードを選択するこどももいて、支援者として自分がそういう細かい違いにも気づいて、こどもたちとの会話の中で広げていけるようになりたいなと思った。
プログラム中のこどもたちの様子で気づいたことはありますか?
- リラックスタイムではこどももとてもリラックスしており、そういう時間があることは大切だなと感じた。回を重ねるごとにこどもも色を意識するようになっていった。脳を刺激したことによるためか制作などもじっとみたり、集中したり、手にしっかり持ったりすることができていると感じた。
- ハミング・呼吸法から始まることでとてもリラックスした状態でプログラムに参加できていました。抱っこされていることで、とても穏やかな表情でいるこどもたちにびっくりしました。また先生のお話もよく聞いて、遊んでいました。最後の発表の時、とても嬉しそうにはにかんだ表情をしているのが印象的でした。
- 整える、リラックスのハミングで静かに過ごす時間で、こども自身が目をつむって、伝えられる通りに吸う→吐くができなくても、周りの大人たちが行なって空気作りをすると、静かにこどものペースでゆっくり呼吸をして過ごしていたことや、(多少は疲れは出てきても・・・)1時間近く座って参加をするこどもの姿を見て、単純にすごいな!できるんだな!と思った。
- 毎回制作と発表することで、みんなに見えてもらえる!認めてもらえる!という感覚をこどもたちも感じていた。発語や自分で制作ができる子は“見せたい!”という意欲や自信に繋がっていたし、普段、覚醒時間が短い子でも発表の時間になり自分の番が回ってくるとパッと目を開けていて、“私も言いたい!”という意志の表れだったと感じた。
1ヶ月間で変化したことはありますか?
- 遊びや活動の中で色遊びでの体験を、こどもたちとの話に取り入れたり、発展させた言葉がけができるようになった。
- 「色あそび(色彩知育®)の時間に見た色と同じかな?」「さっき探してた色と似てるね」「お友達はどんなふうに描いたか聞いてみよう」「見せ合いっこしよう」などと、褒め合ったりして、続きを楽しみました。
- 言葉がけのレパートリーが増えた。スタッフ一人一人の意識が高まり、スタッフ同士の中でもお互いにそれを意識している。
- これまではスタッフとこども一対一での関わりが中心だったが、お友達と体験を共有する・認め合うという視点が加わった。
日常の支援メニューの中に色彩知育®があることの良い点は?
- 色を使って遊ぶことは多いため、色の説明や色の話をするときに色はもちろん形、それに繋がる日常のものなどについて声掛けができそうだなと思う。リラックスタイムも良いと思う。
- 知っている色の他にまだ知らない色への興味が高まったり、知りたいという探究心が育まれる。
- 国旗の色から、自分のいる場所以外にもいろいろな国や地域がある、自分や家族以外の人がいるなどのこどもの世界が広がっていくと思います。
- WEBやインスタも拝見して・・・色で気持ちが表現できるなど、色っていろいろな使い方があるんだなと思いました。特に障害などで言葉として発語が難しくても、色彩がその一つのツールになると感情を表現したり、コミュニケーションの幅が広がっていいなと思う。見て楽しめるものもいいけれど、自分を表現したり、それで相手の気持ちを感じたり、身近にある色でそういうこともできるのはいいなーと思う。
今回のような外部講師の提供ではなく、事業所のスタッフの皆さん自身が色彩知育®を提供できたら、どんな良いことがありそうですか?
- 色・ものを見る→脳を刺激するということに繋がるため、遊びの中でも一つ一つのものをこどもたちにしっかり見せていくこと・言葉にすることができると思う。
- いろいろな色をじっくり見て、知る機会になる
- 色を使った言葉がけが増える
- 色を知るために、物や風景、環境への興味が湧いてくると思います。
- より色彩が身近に感じることができて、さらにこどもへの刺激が増え、選択肢が増える。
- 児童発達支援事業所は年齢も0−6歳と幅があり、障がいの振り幅も大きい。みんな一緒に何かをしていくことの難しさがある。そんな中でもその子の発達の段階に合わせやすいよう配慮されている面も感じられたが、前から一斉に提供することの限界はあると思う。その点、研修を受けて事業所のスタッフが提供できるようになればより個別性高く、その子に合わせた提供ができると感じた。
その他のご感想
- 1ヶ月間ありがとうございました。はじめ、色彩知育®と聞いたときにはこどもたちには難しいのでは?と思うこともあったのですが、色を見て(目で見て)脳を刺激して、言葉にして脳を刺激することは、重心障害児のこどもであってもとても大切なことなんだなと思いました。より脳を刺激しやすい色はあるのかな?と思ったり、他のいろいろな色を使って今回のような色遊びを取り入れてみたいと感じました。
- 色は身近な物であるが、いつも見慣れた景色に立ち止まってよくみてみることはなかったなと思いました。発見した色についてみんなで共感したり、褒めあったことで、安心感や肯定感を味わえる時間でした。こどもたちと一緒に楽しくプログラムを受けさせていただきました。ありがとうございました。
- ふれあいタイム(ご家族も参加されての交流タイム)でも色彩知育®を体験してもらえたことで、家族の方への投げかけにもなったし、家族の方の想いをスタッフが知る機会にもなった。
お忙しい業務の中、たくさんのご感想をいただき、本当にありがとうございました。
貴重な機会・お声をこれからの活動に活かしてまいります。
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